wardrobe S154

フランス、Rene GABRIELのデザインしたワードローブです。


材質はオーク。（背板/棚板はパイン）

デザイナーは、フレンチミッドセンチュリーの源流を作ったと言われるルネ・ガブリエル＝Rene Gabriel。
モデル名はArmoire　S154。


後年の偉大なデザイナー、Pierre　Guariche , Joseph-André Motte, Alain Richardらのデザインにも多大な影響を与えた人物でもあります。

このキャビネットは、“mobilier d'urgence(救済家具）”シリーズのもので、1944年に発表されています。

建築家のAuguste Perretによるル・アーブル再建計画の一環として、Gabrielが依頼されデザインしました。



右側の内部はハンガーラックに、左側の内部はシェルフになっており、衣類の収納に適した作りです。

背面にはステンシルが入り、当時の終戦後の納品を簡潔機敏にシステム化するために記載されたものだと思われます。

過去の経験上ステンシルの入る個体はモノがいい気がしています。
（おおよその形は決められていましたが、ディーラーが言うには、材質、細かい仕様(特に椅子に関しては）は当時の職人に任されていたという記述があるようです。）

大量に必要だったLe Havleや西部地域の工場には、腕の立つ人が配置されていたのではないか？と当時の混乱を推測しながら、この家具のありがたさを今一度考えてしまいます。

古いものですので、傷や虫食い等ございます。



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